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diary2017

カウンタ:163
最終更新時間:2017年02月15日 23時24分52秒

  • この日記はシステムの都合上、下方向に伸びていきます。ご了承下さい。

2017/02/14

バレンタイン 〜リィとシェラの場合〜
リィ「シェラの英才教育についてこれた女の子は今年はニ人も居たのか。いい根性と腕前だ」
シェラ「去年は最終的に全員脱落してしまい拍子抜けでしたが、センスの光る方が数名いらっしゃったのは覚えています。合格者はその方でしたね。一年間頑張って授業の合間に修行したそうですよ」
リィ「だが、一人の男にそこまでするというのは、……なんというか重くないか?」
シェラ「それが、最初は軽い気持ちだったそうなんですが、お菓子づくりに目覚めて、いまは男性など眼中に無いそうです」
リィ「ははぁ、女の子の気持ちはわからないな。でも、それじゃ誰のためにチョコレートを作ったんだ?」
シェラ「街に有名な製菓店があるでしょう? ほら、あなたが行くといつも気分の悪くなるあそこです」
リィ「あの『毒の空気を出す店』か……」
シェラ「課外授業として、二人はあそこでいま製菓技術を学んでいるんですよ。あの店のオーナーに認められるには相当の技術が必要でしたからね、二人とも頑張りました。今は大忙しだそうですよ」
リィ「そうか、それは良かった」
シェラ「ところで、これなんですけど、二人がリィにも……と。ほとんどカカオしか使っていません、甘味料もゼロです。おいしいですよ」
リィ「これは、例外的に良い香りだな。油臭くなくて、カカオそのものの香りが引き立っている」
シェラ「今お茶を淹れますね」
リィ「ああ、俺だけで食うのはもったいないからライジャも呼んでくれ」
シェラ「かしこまりました」

というわけで、みなさんHAPPY「ヴィクトリアス」バレンタイン!

バレンタイン 〜リィとシェラの場合2〜
リィ「なんだこの邪気をまとった黒い塊は?」
シェラ「チョコレートというものです。女学生たちに頼まれてしまって…」
リィ「それ以上近づけないでくれ、匂いだけで酔いそうだ」
シェラ「これにお酒は入っていませんよ。もっとも貴方は酔わないでしょうけれど」
リィ「そういう問題じゃない」
シェラ「こちらのカカオ100%のものなら貴方の口にも合うと思いますよ」
リィ「甘くないのか」
シェラ「すごく苦いです」
リィ「本当か」
シェラ「本当です」
リィ(ぱく)「…うまいな」
シェラ(感涙)

バレンタイン 〜女王と海賊の場合〜
ケリー「なんだこの黒い塊は?」
ジャスミン「チョコレートというものだ」
ケリー「わかっている」
ジャスミン「今日の日付は」
ケリー「セントラルの暦でよければ2月14日だ」
ジャスミン「そういうことだ」
ケリー「バレンタインだと?」
ジャスミン「まがりなりにも夫婦だろう? 海賊、お前には受け取る権利がある」
ケリー「拒否する権利もあるはずだぜ」
ジャスミン「つれないな、ポリフェノールには抗酸化作用があるんだぞ、ありがたく受け取れ」
ケリー「これはチョコレートとは言わん、レーションと言うんだ」
ジャスミン「食えないものを作ったつもりはないぞ」
ケリー「味は二の次だ、こう言うのは雰囲気だろうが」
ジャスミン「じゃあ何か、イルミネーションの煌めくセントラルの繁華街でデートでもするか」
ケリー「それこそお断りだ」
ジャスミン「困った。私はチョコレートを渡したいんだ」
ケリー「よりにもよってなんでチョコレートなんだ。あんたとなら安酒だっていくらでも呑んでやるのに、女王」
ジャスミン「それではだめなんだ、チョコレートでないと意味がない」
ダイアナ「はいはい、そこまでよ。ジャスミン、あなたの負けね」
ケリー「どういうことだ」
ダイアナ「ジャスミンと賭けをしたのよ、ケリー、あなたがチョコレートを受け取るかどうか」
ジャスミン「そんなにこれが嫌か? 手作りだぞ、手作り!」
ケリー「ひでぇ冗談だ」
ジャスミン「出来合いのなら受け取ったか?」
ケリー「いんや、それも無いな」
ジャスミン「薄情な夫だ!」
ダイアナ「ケリーはモノより時間よ。あなたとの時間を共有するほうがよっぽどいいプレゼントだわ」
ジャスミン「自慢じゃないがそれはちゃんと自覚しているぞ。だが、ここまで無下にされるとは思っていなかった」
ケリー「俺はあんたと宇宙を飛べればそれで幸せだ」
ダイアナ「あらあら、ごちそうさま」
ケリー「で、何を賭けたんだ」
ダイアナ「モノは賭けてないわ。ジャスミンはプライドかしらね」
ジャスミン「そうだ、わたしのプライドはズタズタだぞ」
ケリー「言っておけ、女王。そんなヤワな神経じゃなかろうよ」
ジャスミン「しかし困ったな、食べ物を粗末にするのも忍びない」
ケリー「あの金色狼にでも渡したらどうだ。あんたはあいつのお気に入りみたいだからな」
ジャスミン「受け取ると思うか」
ケリー「さあな、試してみたらどうだ。ダイアン、ティラ・ボーンに跳躍するぞ」
ジャスミン「ちょっと待て、気が早すぎるぞ」
ケリー「金色狼の件はついでだ、俺はあんたとテオドール・ダナーで食事がしたい」
ダイアナ「結局のろけるのね」
ケリー「いい店で食うときにはいい話し相手がいるだろう? 恒星間通信でリィに連絡を入れておいてくれ、特別時間はつくらなくていい、しばらくティラボーンに滞在するとだけ伝えてくれ。ただジャスミンが会いたがっているとだけ…」
ジャスミン「悪いがそれは『緊急事態だからすぐ会いに来て!』と捉えられかねないぞ。学業に支障が出たらどうするつもりだ」
ケリー「あいつにはルウがついてる、今回は厄介ごともなしだ。俺たちは食事にいくだけだからな」
ジャスミン「どうなっても知らないぞ!」
(おわり)